日本のスポーツに関わる人々が犯している最大の間違いは
「スポーツは素晴らしい」と信じ切っていることだ。
確かにスポーツには価値がある(それは私も信じている)
しかし、世の中の多くの人がスポーツは素晴らしいと思っていないという事実に
スポーツ関係者(特に元競技者)は全く気付いていない。
元々、科学、文化、芸術に比べ、スポーツに割かれる国家予算などたいしたことない。
図書館に行けばわかるがスポーツ関連の本のコーナーはわずかしかない。
スポーツ産業の規模はまだまだ小さい。
実際、世の中にはスポーツ嫌いはたくさんいる。ちなみにその原因の根っこの
多くはダメな体育教師と部活の先輩に起因しているのだが・・。競技がお得意な方々は
競技が苦手な人の気持ちは絶対にわからないのだ。
(スポーツの語源は“遊び”であるが、“遊び”が嫌いな人なんて本来いないはずなにの
日本独特の学校体育と部活動がそこを大きく捻じ曲げたことは、日本スポーツ界の
悲劇と言わざるを得ない!)
いま“スポーツ側”に必要なことは、スポーツが好きでない人たちにスポーツの価値を
自分の言葉で伝える力だ。プロ野球OBが少年野球チームに「プロ野球選手目指して頑張れ!」
とだけ言い続けてもスポーツの価値は拡がらない。
スポーツで学んだ知見(それは縦社会の上下関係とかじゃなく)を活かして、スポーツ以外の
世界で活躍し、誰もがわかる言葉でスポーツの価値を語れる人財がもっともっと必要だ。
スポーツの価値を強く感じる私の独り言である。
増田元長