高校生の時分、中国拳法にとても興味を持っていた
今思えばただの中二病、漫画「拳児」を読んだのがきっかけだったと思う
摩訶不思議、謎に包まれた中国拳法について知りたく読んだ
専門誌「武術(ウーシュー)」の記事が、私の人生観を揺さぶった
とある中国拳法の師範(60代)に、記者が質問をぶつける
『人生で一番強かったのはいつごろですか』
格闘技ファンなら聞いてみたい質問をぶつけたのだ
師範は迷うことなく答える
『今日が、人生最強の日です』
突き蹴りの速さで言えば、筋力のピークは30代前半
体がそこから徐々に衰えたのはまぎれもない事実
しかし、
筋力の衰えを補って余りあるほどに、理を知り、技を磨く事で得たものが多い
去年より、確実に今年の自分が強いと、自信をもって言えるのだ、と
歳をとるということを
過ぎていく毎日を振り返ったその時に
今日が人生最強の日だといえる自分でありたい
安川 光