九州 小倉での研修前日、少し早く到着したのでふらりと門司を訪れた
レトロな街並みで観光spotになっていることは知っていたが、これといった目的も特になく…
門司港の駅を降りると潮の香りがする。門司港駅舎は大規模な改修中
唯一の目的とも言えた、国の重要文化財に指定されているという駅舎は見られなかった
少しばかりがっかりしながら歩いていると、駅前に小さな古びたビルがある
屋上には『日本郵船』の看板。一気に興味が湧いてくる
日本郵船は父が勤めていた会社
そろり入口を入ると、石造りの階段に木製の建具。どうやら建てられた当時のまま使用されているようだ
東京 丸の内にあった旧本社ビルを解体した際、ロビーに使用されていた大理石を社員に配布したらしく
父が自慢げに語ってくれたことを想いだし、何とも言えない懐かしさと親しみがこみ上げる
港へ向かうと、関門海峡を挟んだ対岸は下関
こどもの頃、下関マリンパークの水族館でイルカショーに歓声をあげ、クジラの標本のでかさに驚いたこと
隣の遊園地で『人造人間キカイダーショー』が観たくてダダをこねたこと… 鮮明に脳裏に浮かんできた
本州と九州を結ぶ関門橋は夕暮れに映え、感情を揺さぶる
小倉へ戻る車中で『今度は自分の家族と訪れよう』と思いながら、リフレッシュしていた自分に気づく
モチベーションの源泉は思わぬところに転がっている
小田 正信