桜が咲き始めるこの季節、街なかは華やいだ空気に包まれる
それは同時になんとも言えない切なさを感じる季節でもある
ある高校のマーチングバンドのコンサート 3年生最後の演奏
卒業するドラムメジャー(指揮者)が静かに中央に歩みを進め、敬礼で演奏の最後を飾る
背筋を伸ばし、涙をこらえながらも堂々と
その姿には、充実した時間や過ごした仲間との別れの想いが凝縮されているようだ
毎週足を運ぶスポーツジム
3年間スタジオプログラムを担当してくれたインストラクターが関西へ異動するという
決して大きくない身体を躍動させ、常に気持ちを鼓舞してくれた
その最後のレッスン
別れを惜しむ気持ちと感謝の拍手が鳴りやまない
別れはあらたな旅立ちをともなう
切なさをかみしめ、新たなスタートを笑顔で見守る
またいつか会えるそのときまで
小田 正信