『さようなら』

子ども時代、長くお世話になった合唱団の先生が引退された。
最後の演奏会、フィナーレの一曲はずっと変わらず『さようなら』。
大人になった私たちも客席から舞台に上がり、先生の最後の指揮で歌う。

ひとつひとつの歌詞が心に刺さり、
この歌がもっと長ければいいのにと願う。
子どものころのすばらしいとき。
振り返って見える光と未来への光は同じか、
もしくは未来への光がこれまで以上でありますように。

かけがえのない時間へ感謝を込めて。

『さようなら』
 すばらしいときは やがて去り行き
 今は別れを 惜しみながら
 ともに歌った 喜びを
 いつまでも いつまでも 忘れずに

 楽しいときは やがて去り行き
 今は名残を 惜しみながら
 ともに過ごした 喜びを
 いつまでも いつまでも 忘れずに

 心の中に 夢を抱いて
 明日の光を 願いながら
 今日の思い出 忘れずに
 いつかまた いつかまた あえる日まで

古市 由梨江

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