駅の傍にある小さな店で

何かのご縁だと思う。

以前お世話になっていた美容師のHさんに再び髪をカットしていただくことができた。

約一年半ぶりの再会。Hさんは、とある駅の傍にある小さな美容室を一人で切り盛りされたいた。

 

以前は約3年間くらいお世話になっていて、

カットしていただきながら、会話をすることが楽しみであった。

言葉の節々に表れるプロフェッショナルとしての意識や考え。

とても勉強になったし、励まされた。

 

美容室に到着すると、笑顔で迎えていただいた。久しぶりの再会に会話が弾む。

美容室のコンセプト、美容師としての“思い”や“やりがい”、これまでの経緯などなど。

 

「前のような感じでお願いします」の一言で通じるのもとても心地良い。

カットシートは1席のみ。以前とは異なる贅沢な空間でいろんな会話をすることができた。

あえて1席のみにしたのは、

お客様に来ていただいてから送り出すまで、

ゆったりした空間で自分らしいベストを尽くしたいから

とのこと。

 

再会した瞬間から感じていたのは、Hさんの表情が前にも増してイキイキしていること。

やりたいことを自由に、そして覚悟を決めてチャレンジされている様子がひしひしと伝わってきた。

心のなかで「かっこいい!」と感じながら、自分自身に対しても刺激をいただいた。

約1時間半、小さなスペースだけど、思いや考えがぎっしり詰まっているのを感じながら、

ゆったりと過ごすことができた。

 

「これからもカットよろしくお願いいたします」

心のなかで「私もチャレンジし続けます!」

と言って美容室を後にした。

見送っていただいたHさんの表情が輝いていた。

 

迫川 史康

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