デットマール・クラマー氏が亡くなられた
1964年東京五輪を前にサッカー日本代表の強化を託した
ドイツの指導者は『日本サッカーの父』と称される
その所以は、東京五輪でのベスト8進出、メキシコ五輪での銅メダル獲得といった
結果はもちろんのこと
代表チームコーチの合間を縫って日本全国を行脚し行った、サッカー指導者の指導にあるという
子どものころ訳も分からずボールを蹴っていた自分に、サッカー少年団の梅田先生が教えてくれた
『パスは、ショート・ショート・ロングで出すんよ!』
『パスしたら止まっちょらんで走らんと!パス&ゴーよ!』
どうやら、これもクラマー氏の教えらしい
山口県の小学校まで浸透するほど、その教えはシンプルで、かつ、示唆に富んでいたのだろう
来日当初、クラマー氏は協会が手配したホテルを出て、
選手が合宿する日本旅館で寝食を共にしたとある
その際、代表コーチであった岡野俊一郎氏(元日本サッカー協会会長)に言った言葉は
『選手一人一人の個性を知らずして、どうしてよい指導ができるんだ。
コーチは常に選手と共にあるべきだ』
シンプルな言葉で伝える、そして、観る
あらためて自分に問うてみようと思った
日本サッカーの父、クラマー氏に感謝である
小田 正信