大丈夫だ。がむしゃらに動け!師は彼にそう伝えるだろう
5年前の傷が癒える間もなく、またも自然の猛威が牙をむいた
一瞬にして奪われた日常。この状況に信念を貫いて活動する一人のアスリートが心を打つ
Jリーグ ロアッソ熊本の巻 誠一郎
自身が被災者であるにも関わらず、避難所を回り、足りない支援物資を確認する
自身の支援者を通じて全国から集まった支援物資を自ら車で避難所へ届ける
車にはサッカーボールとゴール。避難所で子供たちを集め一緒にサッカーをする
Jリーガーの巻だからこそできることを懸命に、愚直に行動する姿は巻のプレースタイルそのものだ
巻がプロとしての礎を築いたJEF市原時代の指導者はイビチャ・オシム
巻はお世辞にもサッカーが上手い選手ではない。むしろ不器用でまどろっこしい
しかしオシムは巻を起用し続け、そして2006年W杯 日本代表としてピッチに立つほどの選手に成長させた
オシムは巻にこんな言葉を送っている
『巻にはマキというポジションがある。そこは巻しか務められないエリアだ。
ゴール前でがむしゃらに動いてこそ、君は輝く。』
今日、5月15日 ロアッソ熊本は地震後初のリーグ戦をJEFのホーム フクアリで迎えた
ホームもアウェイも関係なく、がむしゃらにボールを追う雄姿を鼓舞する拍手がピッチへ注がれる
やはり、FOOTBALLは…
小田 正信