今年の正月三が日に、
仲の良いクライミングの友人たちと福島の岩場を訪れた。
その中のひとりに、60代の若々しいおじさまがいる。
彼はその岩場に30代の頃から何度も訪れていて、
傾斜の強いエリアに20年前には終わらなかった課題があった。
しばらく手をつけていなかったところから再開、
2年前に打ち込んで終わらず、1年前にも打ち込んで終わらず。
今年もその課題だけを目的に、その日3度目のトライで
イメージ通りの動きを繋げて登り切った。
降りてきたときの「めっちゃ嬉しい」と清々しい笑顔、
それはそれは素敵な瞬間だった。
20年前にやり残した宿題が終わるってなかなかない。
いくつになっても挑戦できるし
いくつになっても成長できる。
20年後に、自分でもそう言える日々でありたい。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
岩井 智広