魂の響き

今から25年程前、生のオーケストラにはまった時期があった
そんな中、今でも『あの日、あの場所、あの瞬間を忘れられない』ワンシーンがある

「炎のマエストロ」と呼ばれる、愛してやまないマエストロ  “コバケン”
小林研一郎、御年82才

私のつたない言語化能力で、筆舌しきれないほどの感動の嵐
ハンガリー国立フィルメンバーと創られた世界観に、心泡立ち、揺さぶられる
一瞬の静寂の後に起こる、雷鳴のごとき拍手とスタンディングオベーション

コバケンが、すでに感動100%越えのアンコールでチョイスした1曲目は
「赤とんぼ」
日本人なら誰もが知るあの旋律が、心にしみわたり哀愁に溢れる
自分自身が “日本人“であることを、魂が感じる 響き

次いで2曲目に演奏したのは、ハンガリー国立フィルメンバーが演奏する
「ハンガリー舞曲」
一瞬で景色は変わり、演者自らの魂の叫びが響き、反響し合い紡がれる
生涯忘れる事の出来無い “響き”に、魂が泡立ち、揺さぶられた

「あの日、あの場所、あの瞬間がわたしの背中を押してくれた」
そんな響きあえる時間を自分は作れているだろうか

そう問いかけつつ、久方ぶりに “コバケン”の創り出す響きに会いに行く

安川 光

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