未知の星「ベジータ」へ

私、本物のUFOを見たことがあるのです。

6才のとき、家の裏で友達のまーちゃんと信ちゃんと遊んでいた時、まーちゃんがいきなり 「あ、光だ!」と叫ぶので、空を見上げると、見たこともないような3体の白い横長の雲のような光が西の空から東に向けて   5秒ほど飛んでいき、そして急に消えていきました。大騒ぎで母に「UFOが飛んでた!」と言いに行きました。ちなみに先日実家で母にその時のことを聞いたら、よく覚えていました。

その日以来、私の興味は空に向かいました。「またあの物体を見たい」その思いでいつも空を見上げていました。すると「あ、UFOだ!」と思うようなものをよく見つけるのですが、しばらくしてそれが、飛行機だったり、ヘリコプターだったり、一番星だったりして、毎回違うことに気付かされるのです。あの本物のUFOはいつ現れるのだろうかと思いながらも、ついぞ現れません。

小学校5年生のとき、知人から天体望遠鏡をもらい、本当に嬉しくて毎晩星を眺めました。火星に動く人はいないか、飛んでいる物体はないか。毎夜の冒険は続きました。しかし、大きくなるにつれだんだん興味も薄れ、少しだけ不純な気持ちで今はなき渋谷のプラネタリウムに行くほうが好きになっていました。

こんなことを思い出したのは、先日、NHKで「科学の力でUFOの正体を暴く」という主旨の番組を放送していたからです。NHKがよくこのような番組を放送する時代になったなと関心しましたが、確かにどう見てもUFOにしか見えない映像が、実は風船だったり、はたまた電飾凧だったり、ロケットだったり人工衛星だったり・・そんなことがものの見事に証明されていくのです。 「嗚呼、なんて夢のない番組なんだ!」こんなことをして何か意味があるのか、どうせなら「火星人は存在した!」くらいのNHKスペシャルをやってほしい。

しかしこの番組にも私が見たあの形のUFOの映像は出てきませんでした。                                          やっぱりあれは紛れもない本物のUFOだったのです。

増田元長

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